【誕生日】Domaine Ponsot Chapelle Chambertin 2002
誕生日に魚→肉でワインを2本開けるつもりだったけど、魚料理が4時間くらいかかったので、力尽き肉料理は次の日へ持ち越しました。
耐えきれず料理を作りながら飲む。
ドメーヌの歴史は1872年に遡り、William PonsotがMorey-Saint-Denisのドメーヌを購入したころから始まる。
1981年からJean-Marieの息子Laurentがドメーヌを運営。この代で温度センサー付きラベル、独自に開発した合成コルク、雹害防止ロケットなど、革新的な技術を取り入れている。
2017年Laurentはドメーヌを離れ独立し、息子とネゴシアンLaurent Ponsotでワインを造っている。現在は妹のRose-Marieが当主。Alexandre Abelが支配人代理及び醸造責任者。
所有畑は多く、Grand Cru が79%と驚きの数値。
設立当初からあるClos de la Roche, Clos des Mont-Luisants に加えてClos-Saint-Denis, Charmes-Chambertin, Clos de Vougeotなどなど。
2009年にはCorton, Corton-Charlemage, Corton-Bressandes, Chambertin-Clos de Bèze
2010年にはMontrachet を新たにリリースしている。一体どこから得たものなんでしょう?
栽培、醸造は人の介入を可能な限り排除。
剪定をCordon Royat*1にすることで樹勢を抑え、低収量を実現。
ブドウの状態は年によって異なるので、その時に応じた対応をとる。除梗の有無、Pigeageの頻度、一切決まりはない。
しかし一方、発酵容器に使い古した木桶を使用し、熟成用の小樽も古樽(5~20年もの)、酸化防止剤の仕様は極力抑えるという原則は毎年一貫している。
醸造施設のスペースが足りないという理由で1989年までこのChapelle-Chambertinの葡萄は他所に売られていたという。
Ponsotは当たり外れがあるというのは私の周りでよく聞く話で心配したが結果で言うと悪くなかったので○、多分。BestでなくBetterくらい。
2000年代前半は濃い味によく当たる。これも開けたてはそう思ったが途中から変化した。
ドライレーズン、漢方薬、鉄、腐葉土、ダークチョコレートの香り。
味わいは果実味ベースに香り同様に鉄や土の要素が感じられ、しっかりしている。中間が一番美味しい。
まだまだ寝かせても大丈夫。10年~?持つでしょう。
この時代は木製コルク。現在は特殊なコルク。
Magret de Canard (フォアグラ用に肥育した鴨のササミ) 熟成バルサミコをかけていただきました。
料理とワインとの相性は良い感じ。
場所によって火が入りすぎていたり、そうでないところばらけている。自分の望んでいる火入れ加減で焼けないことが多いのでソテーは苦手。
付け合わせで大好きなじゃがいものピューレ。
固くなってしまったので形が美しくない。
今回は裏ごし作業をしたので食感がなめらか。専用道具がないので労力はかかりましたが。
ジャガイモ、バター、生クリームというシンプルな材料なので、品質で味に差が出る。
*1:Côte d'OrではGuyot simpleが多く見られる
【誕生日】Jacques Selosse Substance
4月29日 誕生日でした。大勢の方々からメッセージ、プレゼントを頂き感謝です。
Jacques Selosseについては長くなりそうなので別記事で書きます。
以前ChampangeはAOCの表記が無くてもOKという記事を書きましたが、このエチケットはしっかりAOCの文字があります。
あと「SUBSTANCE」はフランス語だと”シュプスタンス”と読みます。
裏面を見ていただけるとわかりますが、
dégorgementをした日が 01 FEVRIER 2005、つまり2005年2月1日になります。
琥珀色でかすかに細かい泡が残っています。
香りはドライアプリコット、生姜、紅茶。ブリオッシュ、クリームブリュレもあるんですけどそんなに強くは感じませんでした。熟成した白ワインのような、シェリーよりもブランデーのような、、、とても複雑。
口に含むとじわ~と広がる炭酸、旨味が詰まった果実味、凛とした酸味。とても長い余韻。と思わず微笑んでしまう味。
一言でまとめると「美味しい熟成白ワインにガスが入った味」が近い。
ここ1ヵ月ほど熟成したChampagneを飲む機会が何回がありましたが、これはまったくの別格と思ったのが正直な感想です。これがセロスの味なのか!?
dégorgementから15年経過していて今でも十分美味しいですが、まだ寝かせて飲めるポテンシャルを持っていると思う。
見た目は歪ですが、真鯛のパイ包み、ショロンソースを作りました。
当初はスズキのポワレの予定でしたが、売り場に良い切り身が見つからず、何故か難易度の高い品になってしまいました。
手間は凄くかかりましたが、ワインとの相性はばっちり。Twitterでの食通の方々のアドバイスが非常に役に立ちました。
ポールボキューズのスズキのパイ包みが有名らしいのでいつか食べてみたいです。
オード県で雹害
出典:https://www.vitisphere.com/actualite-91602-La-grele-seme-le-trouble-dans-lAude.htm
La grêle sème le trouble dans l'Aude
4月27日、18時30分~19時の間に雹と50mmの雨が降りました。
Aude オード県の場所はこちら。赤い部分になります。
ワイン産地で言えば、ラングドック・ルーション地方。
特に被害を受けたのはTalairan, Tournissan St-Pierre-des-Champs,Thézan。
被害は全部で100haに及ぶとのことです。
今年は経済にも、気候にさえも恵まれない厳しい年となるのでしょうか。
【携帯アプリ】勉強家の方々へ
面白そうな携帯アプリを見つけたので紹介します。
他にも探したら出てきそうですが。
Le Quiz du Vin ※英語
La Revue du Vin de France de France(フランスのワイン評価誌)によるアプリ。
プレビューはフランス語なのに何故か中身は英語。
フランスが中心ではあるけど、他国の問題も少しでてくる。
無料で遊べるけどプレミアムだと2.99€。
Le Grand Quizz du Vin ※フランス語
wineconnectによるアプリ。無料。
4つのカテゴリーに分かれて出題される。内容は主にフランスワイン。
ソムリエ試験を受ける人なら「Appellations A.O.C.」をやっておくと良いかも。
(AOCの生産地、ワインのタイプなどを問う問題が多いので)
Cultureが個人的に一番難しい。
フランス語わからなくてもAOCの問題だったら何を問われているのか予想がつくと思うので、平気だと思います。
Chanterêves Auxey-Duresses "Les Hautes Blanc" 2017
FBでChanterêvesの栗山さんが配信を行うとのことで合わせて購入したワイン。
Bourgogne Blamc を買う予定だったが、売り切れでこちら。良い経験が出来たので結果オーライ。
Chanterêvesは私が数年前から気に入っている生産者。
日本人の醸造家の栗山朋子さんとそのパートナーGuillaume Bottが立ち上げているネゴシアン。2010年ヴィンテージがスタート。
栗山さんはドイツのガイゼンハイム大学で醸造学を学び、2011年までラインガウのアルテンキルヒ醸造所で醸造責任者を務めていました。
またGuillaumeはEtienne Sozetで働いた後。2002年からSimon Bizeで現役で醸造を任されています。
18時抜栓し、だらだら4時間ほどかけて飲みました。
区画は↓の写真Meursaultに隣接する区画です。
抜栓からしばらく置いて、温度が上がってからの方が楽しめました。
レモン、カスタードクリーム、麦、、、とPuligny, Meursaultを連想させるような香り。
果実味も十分ありますが、最初はやや酸味が目立つかなというのが正直な感想。シャープな酸が前面に感じた。ただ時間の経過とともにこれも馴染んできます。
ここのワインは繊細、ピュアで綺麗なスタイルなので好み。
配信を聞いていたところによると畑( Aligoté )を購入したらしく、リリースが2018年~とのことなので楽しみです♪
【Propriétaire】ワイン業界の買収、合併①
時々耳にする会社の買収、合併のニュースだが、実はワイン業界でも存在する。
調べだしたら芋づる式に出てきて切りがなかったので、とりあえず有名なところをまとめてみた。
※年号は公式ページ参照。
LVMH Moët Hennessy - Louis Vuitton
1743年に設立したMoët & Chandon*1は、1971年にHennessyと合併しMoët Hennessyに。
後に、1987年Louis Vuittonと合併し現在のLVMHとなる。
ファッション(Louis Vuitton,Christian Dior etc)、化粧品・香水、ジュエリーなどで有名なグループ。
酒類のブランドはDiageoと1988年に合弁で設立したMHD( Moët Hennessy Diageo ) が取り扱っている。
傘下ブランド ※年号は買収した年
- Moët & Chandon
- Dom Pérignon*2
- Ruinart :1963年 Moët & Chandonが買収
- Veuve Cliquot :1986年 Louis Vuittonが買収
- Château Cheval Blanc :1998年 LVMHが買収(以下LVMHが買収
- Château d’Yquem :1999年
- KRUG :1999年
- Clos Des Lambrays :2014年
他にはChandon, Arbeg etc....
Groupr Artémis
1992年にFrançois Pinault ( Kering 創業者)が設立。現CEOは息子のFrançois-Henri Pinault。KeringはLVMHに並ぶ巨大グループ、有名な参加ブランドはGUCCI, Yves Saint-Laurent, Puma etc。
傘下ブランド ※年号は買収した年
- Château Latour:1993年
- domaine d’Eugénie *3:2006年
- Château Grillet *4:2011年
- Eisele Vineyard (Napa):2013年
- Château Siaurac:2014年
- Clos de Tart:2018年
※Château de Puligny-Montrachet のMontrachet, Bâtard-Montrachetを2012年に購入。
domaine d’Eugénieに加わったらしいが、今のところは販売していない。
BiNaume La Plante d’à coté 2016
2016年の甚大な被害及び、収量減の経験からDomaine Bizot のJean-Yves BizotとDomaine Henri Naudin-Ferrand のClaire Naudinの夫婦で立ち上げたネゴシアン。
彼らと同じ哲学を持っている信頼のおける友人のVigneron*1からブドウを購入。
収穫、醸造に関しても彼らの指示で行う。
名称の「BiNaume」はBizot+Naudinを合わせたもの。
あくまでも自然災害などで生産量が激減してしまった際などの補填として仕込む予定だそうな。価格帯もドメーヌ物と比べると手頃だが、生産本数はそんなに多くもなさそう。
造っているワインは2つ。
Le Gamay de l'Allié ( Gmay 100% )
La Plante d'à côté ( Pinot Noir 100%)
飲むのは2回目(多分)。
Bizot, Prieuré-Rochどちらも私の大好きな生産者なんですけど、SO2無添加が理由かわからないけど、どこか共通する香りがある。還元香はこれはそんなに強くない。
香りはすごく強く、Bizotを飲んだ時に感じた、香りに湿り気を感じる。
ドライフラワーのような、、香り?正直例える物が浮かばない。
味は香りの強さと比較すると、果実味、酸味とバランスは良いものの弱いというかやや小さく感じる。好きだけどね。